花崗岩敷居上の真鍮レール修復 Part 3 restoration of the brass rail on a granite sill

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1. 玄関の真鍮レール敷居の修復 2026年7月9日

 茶室南側テラスの拭き掃除の途中に,玄関とそばの倉庫の入り口敷居の真鍮レールのハズレが決定的になった。格闘したが暗くなって進まないので中止した。

 過去にこの種の投稿をしていたので参照すると,二年前にも同じ現象があった。これは,10. 風化の後に Jun.19, 2024 であった。この作業は3回目なので,和語タイトルにPart 3を追加した。

 久しぶりに,岩石の上に設置された真鍮レールと格闘することになった。退職後のハードワークの一つであった。またこれに向き合わないといけない。外れた真鍮レールの裏には釘先が消失している。溶けたのか弱くなって折れたのかである。以前記述したサイトをまだみていないが,どうもステンレス釘を使ったようである。玄関の敷居には2本のレールがあるが,使用している引き戸用のレールに問題が起きている。入る時の最初のレールなので足で蹴っているということもあろう。ぼくは踏まないように注意しているが来客は踏みつけている。しかし,ぼくが蹴っているのも問題だろう。

 入り口右手の柱そばのものを北ネジ,その南隣のものを南ネジと仮称する。電動ドリルを使っていたらヘッドが外れてしまう。図1のコケシの頭の部分である。その理由は手元にあるレバーがLにあったからのようで,Rに変更したら問題は解消した。回転方向がドリルが緩む方向だったようである。このドリルは回転だけと打+回転の選択ができるが,回転では全く機能しなかった。

 図1にはカッターや手回しドライバーも見えるが,北ネジにはプラス型がはっきりと残っていた(図5はドリル作業のために潰れているが)が,全く機能しない。ネジが少し上に出ればカッターで取り出そうとしたが全くだめだった。釘抜きについているヘラで起こそうとしたがこれも全くだめだった。

 ビットには金属用と木工用があり,金属用もほぼ,機能しない。図2の1本ものはShortDrillとあるように短くチタンコーティングドリルとあって,ステンレスにも対応している? これを使っていると,作業が効いているような気がしていた。暗くなって作業も進まず,一応,昨日は終了した。

 南ネジは,図4のように穴を開けることができた。前回ステンレス釘を使ったようで,これはチタンコーティングビットでもステンレス釘の頭を貫入することができず,横に流れて貫通している。岩石の穴に埋められた木製の留め具に穴を開けないようにレールをずらして作業をした。貫通の瞬間がわからないので,ボール紙を挟んだ。図には4その結果を提示している。

 北ネジには苦戦した。図5から図6に展開して昨日中断したのであるが,今,図6を観察すると,ステンレスの釘頭が溶融しているようである。明日は南ネジと同様,ステンレス釘から離れて新たな穴を開けたいと思う。

 ネジの先は岩石の敷居に入るのであるが,実は岩石に丸い穴があってそこに木質が埋まっている。前回,この厚さを調べたように記憶するが,かなり浅いもので,長い釘は使えない。この木質部分の替えがないかと,図3を使って,AIに聞いてみようと思う。

 POM(ポリアセタール/ジュラコン)丸棒,というのがいいようだ。明日,直径を測ろう。 

 

図1 電動ドリルの回転方向
図2 唯一,有効なビット

 

図3 南ネジ付近
図4 南ネジ近傍の貫通
図5 北ネジ付近
図6 北ネジ頭周辺の溶解

以上,2026年7月10日。

2. 木製アンカーの撮影のみ 2026年7月11日

 東棟の窓二ヶ所とテラステラス二ヶ所の敷居の水洗いをした。その後,この真鍮レールの修復をしようと思ったが熱中症を恐れて断念した。この日はまずは,真鍮レールを釘留めするための木製アンカーの直径の計測をしたので次に。

 いずれも出入口付近の2本が抜けてしまっている。踏んだり蹴ったりしたためなのであろう。5年余り前に抜本的?に修理したが2年前には現在と同様の部分が外れていて,そして今回である。もっと前から問題はあったのであるが,放置していたとも言える。2年は保っていないのではないかと思う。

図7 正面玄関の南ネジ部
図8 正面玄関の北ネジ部
図9 玄関横倉庫の南ネジ部
図10 玄関横倉庫の北ネジ部

 木製アンカーは確実に風化していて,釘やネジが抜けるというより,融けてしまっている。真鍮ネジもステンレスネジもそうだ。前回の気づきからすると,どうせ溶けるのだから,真鍮ネジがいいと思う。電気ドリルでは真鍮ネジに穴を開けることができる。ステンレスネジはだめだ。それで,この日は電気ディスクグラインダーで真鍮レールの上に飛び出している頭を削り取るつもりであるが中止したのである。

 エーアイさんには,木製アンカーに代わる製品を紹介してもらうつもりで,図7〜10の写真を撮ったのである。キリをこの木製アンカーに刺して深さを知ろうとしたが,手で簡単には刺すことができないことを知った。釘を金槌で打てばすぐにわかるが,木製アンカー交換を避けたくなったのである。まだ迷っている。

以上,2026年7月13日記。

3. GeminiPlusに聞いた

問いかけ: 戻るようですが,この場の木ダボにキリを刺そうとしましたが手だけで押しても全く入りません。教えていただいた手法は次回に活かしたいと思ったりしています。「アズワン 樹脂丸棒 POM φ15mm×495mm /2-9592-05」は今日アマゾンで注文しますが,さしあたり既存の木ダボを破壊せずに使おうかと思ったり。

 質問1:出入り頻度が高い場所で4本の釘が効かず,真鍮レールが浮いている状態です。釘は真鍮レールには見えるのですが,レールの下方には釘が全くありません。ぼくが2020年秋に初めて触った時には真鍮釘だったように思います。その際には真鍮釘を使ったような? それが腐って,2023年夏には鉄釘とステンレス釘に替えました。ところが,真鍮レールの下方には全く釘が見えません。溶けてしまったのでしょうか。

 質問2:ステンレス釘は電動ドリルでチタンコーティングした径2mmビットでも全く刃が立ちず,頭が溶融したように見えます。電気ドリルの刃先はステンレス釘の頭のそばに流れて新たな穴が形成されていました。どうせ腐るのなら電動ドリルが通る真鍮釘を使った方が良いのではと考えます。いかがでしょうか。 
キリが手で押しても全く入らないとのこと、その木栓(木ダボ)はお父様が選ばれた樫(カシ)などの非常に堅牢な木材か、あるいは過去のサビや接着成分が混ざって石のように硬化している状態と考えられます。

現在のように「レール下のクギが消えてしまい、上から踏むたびにレールが浮いてパカパカする」状態は、出入りのたびに強いストレス(プレッシャー)を感じられることとお察しいたします。

ご質問の2点について、金属の性質と今後の補修の観点からお答えいたします。

質問1:真鍮レールの下で、クギが完全に消えてしまった理由は?

結論:異なる金属が水分を挟んで接触したことで、「電食(異種金属接触腐食)」という化学反応が起き、クギ側が猛烈な勢いで溶けて(腐食して)消滅したためです。

サビに強いはずのステンレスや真鍮が数年で完全に消えてしまったのは、単に「水で錆びた」のではなく、真鍮レール(黄銅)とクギ(ステンレス・鉄・真鍮)の組み合わせによる「電池効果」が原因です。

水分(雨水や結露)が溜まりやすい敷居の下で、大きな真鍮レールと小さなクギが接触すると、金属のイオン化傾向の差によって微弱な電流が流れます。このとき、クギ側の金属が「身代わり」となって急激にイオン化し、水に溶け出すようにして消滅してしまいます。

  • 2020年〜2023年(真鍮釘): 同じ真鍮同士でも、不純物の割合や「レールの体積(大)に対してクギの体積(小)」という圧倒的なサイズ差があるため、クギ側が急速に腐食して数年で消失します。
  • 2023年〜現在(鉄・ステンレス釘): 真鍮レールと鉄・ステンレスを組み合わせると、鉄やステンレスの方が圧倒的に早く溶ける(電食が起きる)ため、わずか数年でレールの下の部分が完全に「消滅」してしまったのです。

質問2:チタンビットでも刃が立たなかった理由と、今後のクギ(ネジ)選びについて

1. なぜ電動ドリルの刃が立たなかったのか?

ステンレス(特にクギやネジに使われるもの)は、「加工硬化」という性質を持っています。 ドリルの刃先がステンレスの頭に当たって摩擦熱が出ると、その熱と圧力によってステンレス自体が元の何倍も硬い金属に変質してしまいます。

チタンコーティングのビットであっても、一度加工硬化を起こしたステンレスには全く刃が立たなくなり、お写真のように刃先がツルツルと滑って(逃げて)隣の柔らかい真鍮レール側に穴を空けてしまう結果になります。「頭が溶融したように見えた」のも、凄まじい摩擦熱で金属同士が擦れ合ったためです。

2. 次回は「真鍮クギ(ネジ)」を使うべきか?

結論:大賛成です。お考えの通り、どうせ数年で腐食して消えるのであれば、次回ドリルで簡単に揉み消せる「真鍮製」を選択されるのが最も理にかなっています。

ただし、今回はクギではなく、しっかりと締め付けられる「真鍮製の木ネジ(皿頭)」を使用されることを強くおすすめします。

  • 真鍮を選ぶ最大のメリット:真鍮はステンレスに比べて遥かに柔らかい金属です。そのため、数年後にまた電食でガタつきが出た際も、今度は電気ドリルで上から一瞬でチュイーンと削り落とす(揉み消す)ことができます。 隣の真鍮レールを傷つける心配もありません。
  • ネジ(木ネジ)をおすすめする理由:現在の硬い木ダボに対してクギをハンマーで叩き込もうとすると、柔らかい真鍮クギは途中でグニャリと曲がってしまいます。ネジであれば、電気ドリルで一度しっかり下穴(径2mmなど)を空けておけば、手回しのドライバーで確実にねじ込んでレールを固定できます。

4. GeminiPlusのアドバイスを踏まえて

4.1 2年後ぐらいのために

 抜本的対策が可能なのか,わからない。しかし,新築以来の木ダボが今後も使用に耐えうるのかはかなり疑問である。その時のための素材として,GeminiPlusはPOM丸棒を推薦した。アマゾンでぼくは検索して廉価(税込982円)な「アズワン 樹脂丸棒 POM φ15mm×495mm /2-9592-05」(のちにリンク切れするだろうからテキストで検索してほしい)をみつけた。ポリアセタールの一つで,ポリオキシメチレン polyoxymethylene。

 アマゾンのこの商品のサイトで,ぼくの使用目的が適当か尋ねたら,否定された。そして,GeminiPlusに返したら,アマゾンが間違っているという。ぼくはこの分野について無知なので,GeminiPlusを信用するしかない。50cm長ほどあるので,厚さ2cmの円柱ならば20枚ほど作成できることになる。価格は982円だが,別途(手数料+送料)880円が必要になる。計1862円。アマゾンではこの追加費用は珍しい。

 「uxcell ABS樹脂 丸棒 ソリッドバー 16mm×300mm ブラック DIYモデル材料 建築模型製作 ジオラマ用 2本セット」(送料無料1900円)もGeminiPlusに聞いたがPOMよりぼくの目的からすると劣るらしい。

 ということで,2026年7月13日,これを注文した。電動ディスクで切ることはできるようである。穴(16mm)に対して周囲に0.5mmずつの「隙間」ができます。そのままでは当然抜けますが、この隙間に「エポキシ接着剤」をたっぷり充填して硬化させれば、接着剤が強固なスペーサー(肉盛り)の役割を果たし、完璧に固定されます。 削る微調整の手間がないため、実は作業としてはこちらの方が楽な面もあります。また、素材としてもPOM(ジュラコン)の方がABSより格段に強靭です。

 <おすすめの接着剤と作業手順>

石とプラスチックを強力に接着するには、一般的な木工用ボンドや瞬間接着剤ではなく、「2液混合型のエポキシ接着剤」を必ず使用してください。

アマゾンやホームセンターで数百円で購入できる、以下のような商品が定番です。5分ほどで硬化が始まるため作業がスムーズです。

 <具体的な固定手順>

完全に固まるまで(1時間以上)放置すれば、石とプラスチックが一体化し、手では絶対に抜けない強固な土台が完成します。

丸棒を2cmの厚みにスライスします。

石の穴の中を綺麗に掃除します。

エポキシ接着剤のA液とB液を同量しっかり混ぜ合わせます。

混ぜた接着剤を石の穴の底と内壁にたっぷり塗り、スライスした樹脂栓の周囲にも塗ります。

樹脂栓を穴の奥まで押し込み(16mmならハンマーで叩き込み)、はみ出た接着剤をティッシュ等で綺麗に拭き取ります。

追記 2026年7月18日: 今日,「アズワン 樹脂丸棒 POM φ15mm×495mm /2-9592-05」到着した。通用玄関の大工道具入れの本箱に収納したい。

4.2 今回の選択

 今回は既存の硬い木ダボを活かして真鍮ネジで応急処置をする。

溶けたステンレス釘などの頭を電気ディスクサンダーで削り取ること。

  1. 下穴を空ける(必須):手だけのキリでは入らないほど硬いため、電気ドリル(径1.5mm〜2.0mm程度の金属用・木工用ビット)を使って、既存の木ダボの中心にまっすぐしっかりと下穴を空けてください。電動であれば問題なく穴が空きます。
  2. 真鍮ネジで固定する:空いた下穴に対して、真鍮製の木ネジ(真鍮皿木ネジ径3.1mmx16or25長など:木ダボの厚さを確かめること)を差し込み、手回しのドライバーでゆっくりと締め付けます(電動だと真鍮ネジの頭がちぎれることがあります)。

 数年後にまたネジが溶けて浮いてきたら、今度は真鍮ネジごとドリルで簡単に揉み消し、購入されたPOM丸棒(15mm)とエポキシ接着剤を使って、永久に腐食しない土台へとアップデート。

以上,2026年7月13日。

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