キンドル版表紙: 記紀スサノヲの歌に隠されたレトリック front page of Kindle version: Recondite rhetoric in the first tanka chanted by Susanowo in the Kojiki and Nihon-shoki

はじめに  昨年末の完成以来,放置していたので,過去のレベルに戻るのに時間がかかった。関西大学文学論集, Vol. 72, Nos. 1&2に, Latest May, 2022に,投稿した。英文タイトルについてはJun. 5に修正の連絡をした。 ××××××××さま———————————————— 遠慮しようかと悩みましたが,編集委員の英語タイトルのチェックがあると思いますし,結局,さらにお手数を煩わせることになると思い,修正版をお送りすることにしました。 本当に申し訳ございません。修正ファイルは,投稿申し込みエクセルファイル一個,と,英語要旨docx一個, pdf一個,計三個です。あらためて変更なしの邦文論文も含めて,zipファイルでお送りします。計五個のファイルになります。 英語のタイトルで,A recondite rhetoric 云々,としておりましたが,Recondite rhetoric 云々,に変更しました。修正ファイルには,「修正Jun05」を末尾に追加しました。 正しいタイトル:Recondite rhetoric in the first tanka, a 31-syllable Japanese poem, chanted by Susanowo, a deity of ferocious nature, in the Kojiki and Nihon-shoki 以下,蛇足: rhetoric,という名詞について,修辞学はuncoutable,修辞コンテンツについてはcountable,と勘違いしておりました。英語関係の辞書はかなり持っていますが,この点だけでも役に立つものはほとんどなかったのですが,比較的最近,十年程前か,購入したCambride Dictionary of American English,が決めてになりました。確認したら2000年発行のものです。もう二十年前に買ったらしい。 高校三年の英語講読担任の優秀な英語の先生(お名前失念)がおられて (その時は優秀とは思わなかったのですが,その時,気付いていたら,ぼくの英語も成長したであろうと思います)研究社の,辞書をクラスでご紹介頂いて,countable or uncoutableという視点に,目を開かされました。(追加: そのご紹介の授業のあとで,教壇に行ってその辞書の詳細を聞き,購入の注文をしました。) rhetricについてもネット上で,英語サイトの実際の用例をかなり調べたつもりでしたが,及びませんでした。 ぼくのこの論文での用法だと,uncountableになります。それで,タイトルの”A”を省くことになります。自分の論文で,Aで始まるものが無かったので,気にいっていましたが,脚下ということになりました。 以上,ながながと失礼しました。2022/06/05 ————————————————  上記の英語の先生は,英語リーダーでぼくの番が回ってきて,ぼくが訳すと,前から訳せ,と言われて,理解できなかった。これが1967年。それがほぼ理解できたのは,Elsevirに初めて投稿して掲載された論文を書いている時であった。1982年発行だから英語の先生のアドバイスから15年後,今からだと,もう40年前になる,のかあ。この前から訳すというのは,高校の先生は生徒に英作させると理解が早まるとも思われるが,当時,英作の受験参考書はあったが,ぼくには全く理解できなかった。おそらく,参考書が悪かったのだろうと思う。熟語や決まり文句ばかりが主であったように思う。全くわからないから,解答を見て,覚えるだけになったし,覚えることもできなかったし。  この論文はぼくの専門分野とは全く異なるが,下記の,スサノヲが初めて詠ったとされる短歌の真意を論じている。この研究の結果,過去の研究成果には深みがなく,誤解のままで,現在まで来たという思いをぼくは持つに至っている。 や雲立つ 出雲八重垣。妻隱つまごみに 八重垣作る。その八重垣を。  さて,文学論集はネット上に公開されるのであるが,キンドル版でも出したいと思っている。キンドル版を出すには,その表紙が必要となる。そこで,このpostingでは表紙を作成する過程を示したいと思う。今はまだ試行錯誤中である。 1 およそのアイデア  本論文の主旨からすると,柿本人麻呂の肖像が欲しかったが,ネット上に流布しているものは,魅力を感じるものは全く無かった。どこかのおっさんみたいであった。そうすると,素盞嗚尊である。これは出口王仁三郎筆のものがあって,八幡書店の書画集からスキャンしたものが次のように公開されていた。神素盞嗚尊(王仁三郎揮毫)画像ID:0182  カテゴリ:書画  出典:愛世版11巻、八幡版08輯-6 王仁DB (王仁三郎データベース)飯塚弘明運営。   まずは図1のような体裁にしてみた。図の解像度は72dpiと低い。八幡書店のものも画質はよくは無かったであろうが,さらにネット上の制約があって,かなり画質が低下しているようである。図1の首から上はイラストレーターAdobe Illustratorで描いたものである。後背の月もなぞっている。濃い影もイラレで触っている。王仁三郎の落款なども別の画像から貼り付けている。このような作業によって,元々の絵の魅力が破壊されてしまったと強く感じる。 2 Adobe Photoshopで解像度を上げる  Adobe Photoshopで,イメージ>解像度,を実行すると図2のようなパネルが出る。そして,「再サンプル」で,「自動」を選び,解像度を300dpiにして,実行した結果が図3である。  図4は72dpi,図5は300dpiでの作業結果である。鉛筆ツールを選んで,線幅3ピクセルで顔の左面境界をなぞった(trace)したものであるが,解像度なりにトレース効果がコントロールされるので,公開されている画像では使用に耐え得ないことがわかる。図4では線幅が72dpiのピクセル幅であり,図5では3ピクセルの設定が効果を発揮している。完成後のネット上での見え方を考えると,300dpiで十分ではあるが,左目の目尻付近を拡大してみると3段程度の不連続な連なりとなっていて,実際の作業は解像度を600dpiに設定して実施したいと思う。  まずは,顔と頭について,8ピクセルの線幅で,追加していった。図4や図5のように,顔や外のパターンが汚れているので,塗りつぶしツールで白塗りしようとするが,許容値1〜100とやってみたが,変わらず,鉛筆ツールで描いたところ以外は前部白色になってしまう。アンチエイリアスと隣接の両方にチェックを入れるなどしたが変わらず。結局,ピクセル間がすかすかだから,白塗りがあらゆる場に浸透しているらしい。どうも,モードらしい。じゃない。白色にしたい場所の周りはすべて,トレースが必要になるのだ。下記サイトも役に立たない。初めてのPhotoshop & Lightroom 【使い方完全ガイド】Mappy Photo EditTechAcademyマガジン Photoshopでグラデーションを簡単につける方法【初心者向け】 3 Adobe Photoshopで別の写真を使うことに  王仁三郎の素盞嗚尊を作業していて,どうにも,弄るのはまずいと感じて,止めることにした。ぼくのこの本で発見したことは,王仁三郎でも素盞嗚尊でも,中核ではない。柿本人麿のレトリックが核である。とはいえ,人麿のまともな人物像はないし,人麿を求めたわけでもない。  このスサノヲの歌について,考え始めた時には,八雲立つ,が何を指すのか,が最も気になっていたのである。雲が立つ,ということが中心的な関心であった。昨年の九月初めであったか,タニハからの帰りに,能勢町から豊能町の谷筋から雲が立つ様子を見て,写真を撮りたくて,第二名神の止々呂美インターに近い,建設中の流通センターの関電の小さな変電施設のメンテ用車の駐車場に車を停めて,造成中の丘に登ったら,鹿の親子に出くわした。その時の書き込みが,や雲立つ鹿の親子と である。鹿さんとの緊張関係のなか,目の前に,八雲立つが,あった。図4と図5である。この写真を使って,八雲立つ,を表現しようと思ったのである。最初の素朴な関心を図にするのがいいと考えた。 4 Adobe Photoshopでなんとか使えるものを  まずは高圧電線の鉄塔を消した。スポイドツールで周辺環境の色をサンプリングして,鉛筆ツールで鉄塔部分を染めた。それが図6である。 谷から上昇するように見える霧雲をなんとか強調したいと思って作成したのが図7である。フィルター > 描画 > 逆光,して,明るさを221%,ムービープライムを選んで,さらに,イメージ > 色相・彩度 > 彩度+30,そして,イメージ > 明るさとコントラスト > コントラスト 100%,を実行した結果が,図7である。図7を使うことも考えたが,霧雲をより強調したいものである。  フィルター > 描画 > 雲模様2,で作成できたのが図9である。さらに,図8の処置,イメージ > 色調補正 > トーンカーブ > 自動補正,を実行した結果が図10である。図10は,素盞嗚尊が八岐大蛇を退治した後の,おどろおどろした雰囲気が醸し出されているようにも見える?  で,図10にさらに,彩度をゼロにした結果が図11である。グレイ化されて,霧雲がより強調されたし,おどろおどろしい感じもあまりしない。かなり,霧雲が強調されたのである。これを使うことにした。 以上,Jun. 6, 2022記。 […]